総務省は3月11日、1月の家計調査結果を公表した。それによると「米」(2人以上の世帯全国1世帯1か月あたり)の平均価格が、㎏633.29円に達した。昨年11月に500円台に到達したばかりだったので、わずか2か月で600円台に達したことになる。ただし、「政府米放出が決まったのに店頭価格が下がらない」と嘆く一部報道は、明らかな誤解。現物が瞬間移動するわけではない以上、仕入のさらに仕入の変化が反映されるまでには、それなりの時間がかかる。少なくとも来月公表の家計調査結果に反映されないことは確実だ。
だが1月の購入数量は急減した。米価高騰の影響といいたいところだが、そうではなく、いわゆる〝縁故米シーズン〟に購入数量が減少するのは例年通りの動き。それが証拠に前年同月比では、わずかながら増えている。平均単価が上がっているため、支出金額総体では購入数量と同じように、前月比減、前年比増となった。
〝ライバル〟のパンは、平均単価、購入数量、支出金額いずれも、前月比・前年比ともマイナス。麺類も前年比では同様だが、前月比ベースでは購入数量を減らしながらも平均単価を上げて、支出金額プラスを維持している。

総務省・家計調査結果「米」
\ | 支出金額 | 購入数量 | 精米 kgあたり 平均価格 |
---|---|---|---|
今年1月 | 2,383円 | 3.76kg | 633.29円 |
前月比 増減率 | ▲22.9% | ▲27.8% | +6.9% |
前年比 増減率 | +72.3% | +6.8% | +61.0% |