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相場調査統計需給

量販店コメ販売価格、上昇鈍るも前年同期の2倍超

 農林水産省は3月31日、スーパーなどでの米の販売数量を、3月17日(月)~3月23日(日)の1週間で、前年同週比▲7.6%と発表した。相変わらず前年同週比マイナスではあるが、ほんのわずかだけ回復した。放出後の政府米が出回り始めてもこの状態が続くようなら、〝放出損〟などということになりかねない。
 いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。プラスとなったのは、5か月ぶりの1/20~1/26週と、5週ぶりの2/24~3/2週の2回だけ。
 一方、3/17~3/23の販売価格は5㎏4,197円で、前週比+0.6%、前年同期比+105.6%。上昇率がやや鈍ったものの、前年同期の2倍を超えていることに変わりはない。
 農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。そのため農水省の公表は、「総体の傾向を掴む」程度に捉えるのが賢明か。

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