穀物機械メーカーの㈱サタケ(広島県東広島市)は1月22日、新型の種籾消毒処理装置「SASTEMA(サスティマ)」(SDA05)を発表した。農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)との共同研究により、水稲種子表面の加熱消毒から冷却・乾燥までの過程を短時間化・自動化することに成功した。販売先は種子センターなどで、価格はオープン。1月23日に発売する。
加熱消毒に高温(最高280℃)の蒸気を用いて、消毒時間を約5~10秒に短縮。種籾の水分上昇をわずかなものに抑制できるため、温湯消毒装置のような脱水工程や乾燥機が不要になる。結果的に最終工程までの時間を短縮できた。能力は、水分15%換算で毎時500㎏。

設置する機械点数が減ることにより、温湯消毒装置の半分の面積で設置できるため、メンテナンスや清掃の負担を軽減。また原料投入後は、排出まで自動運転で作業が完結するため、省力化にも貢献。
発芽率90%を維持しつつ、特に糸状菌や線虫由来の病害に効果を発揮する。イネばか苗病の発症率は従来の温湯消毒と同等レベル。