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量販店コメ販売数量、最悪の前年同週比マイナス幅を更新

 農林水産省は3月17日、スーパーなどでの米の販売数量を、3月3日(月)~3月9日(日)の1週間で、前年同週比▲11.6%と発表した。前週、5週間ぶりに前年同週比プラスを記録したのも束の間、一挙にこのスタイルで統計をとり始めてから過去最悪のマイナス幅を更新してしまった。

 いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。プラスとなったのは、5か月ぶりの1/20~1/26週と、5週ぶりの2/24~3/2週の2回だけ。

 一方、3/3~3/9の販売価格は5㎏4,077円で、前週比+3.2%、前年同期比+99.3%。ここ数週間、まるで「嫌気している」かのようだった5㎏4,000円台に、ついに到達してしまった。政府米放出の効果が――そんなものがあるとしての話だが――表れるのは、早くても3週間後か。

 農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。そのため農水省の公表は、「総体の傾向を掴む」程度に捉えるのが賢明か。

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