鈴木憲和農相は2月27日の閣議後定例会見で、令和8年産政府備蓄米買入入札の実施時期を3月半ばと匂わせた。会見では当初、「条件が整い次第、できる限り速やかに」との説明を繰り返したものの、「どういった条件か」と訊かれると、「現状では、生産者の皆さんに今年の作付意向の調査も行っている。様々な調査を行った上でしっかり、買入れに向けて準備を進めさせていただきたい」と応じた。作付意向調査には例年、政府備蓄米の作付意向も含まれることから、その調査結果待ちになっていることを匂わせたものとみられる。昨年の「1月末現在作付意向調査結果」を公表したのは3月19日(水曜日ながら春分の日の前日)だったため、ここから今年の調査結果も似たような時期と推定できる。
一問一答(2月27日、閣議後定例会見から抜粋)
記者 令和5年産の米の生産量の目安設定をめぐり、秋田県の鈴木知事が先日の県議会で、「農水省から意見交換などの場で目安の見直しを強く求められたことは事実」と答弁したとの一部報道がありました。大臣の受け止めと、同様の事例が起きていないかの全国調査を行うお考えについて、お考えをお聞かせください。
大臣 ご指摘の報道については承知をしているところです。これは昨年の12月にも随分、記者会見でご質問いただいた案件と全く一緒であるというふうに認識をしておりますが、当時の担当者としては、秋田県に限らず、圧力をかけたという認識ではないということではありましたが、ただ一方で、仮にその中で先方が圧力と受け止められるようなやり取りがあったとすれば、それは私自身としても非常に不本意であり、あってはならないことであるというふうに考えております。このため、昨年の12月に、私自ら省内の幹部に対しまして、現場とのコミュニケーションは積極的に行ってもらいたい一方で、国からの圧力と受け止められるようでは真に現場の意見を聞いたことにはなりませんので、しっかりと耳を傾け、真摯に対応するよう強く指示をさせていただいたところであります。全国調査については、秋田県に限らず、そういう認識はないということでありますので、特段行う考えはありません。
記者 アメリカの通商代表部USTRのグリア代表が、テレビなどのインタビューで、近く開始する通商法301条に基づく不公正貿易の調査で、米や水産物の補助金を対象に含める考えを示しました。これに対する大臣の受け止めと、政府としてどう呼びかけていくか、そのお考えについてお伺いします。
大臣 アメリカ時間の2月20日金曜日に米国通商代表部が、今後、通商法301条に基づく調査を行うと発表しました。調査の対象となり得る懸念事項の中に米を含めて想定していること、また、25日の水曜日にグリア通商代表が関連の発言を行ったということについては承知をしております。現時点で、アメリカ側がどのような調査を行おうとしているのか、調査内容の詳細が不明でありますが、今後明らかになる具体的な内容を踏まえて、適切に対応させていただきたいと考えております。
(略)
記者 備蓄米についてお伺いします。まず令和8年産備蓄米の買入れ公告の実施見通しを伺いたいのと、それに加えて、改めてですけれども、去年、放出のオペレーションに課題が残ったところでありますが今後、民間備蓄含めて、どのようにスムーズな放出のため制度全体を見直していくのか、改めてお聞かせください。
大臣 本年産の備蓄(米)の買入れについてでありますけれども、条件が整い次第、できる限り速やかに報告をさせていただきたいというふうに思っております。そしてもう一点は、今後の民間備蓄の話でありますけれども、今、中で様々詰めているところでありますが、まずは実際に実証事業をスタートさせて、民間備蓄、初めてこれは行うことでありますので、どのようなやり方がいいのか、そしてどういう費用負担の在り方が適正なのかということについて、実証事業を実際に始められるように準備をさせていただきたいというふうに思っております。
記者 先ほど、備蓄米の買入れについて条件が整えばというお話でしたが、大臣はどういった条件を詳しく注視していかれていきたいと考えていらっしゃるか、また、どういった環境になれば条件が整ったと考えていらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。
大臣 現状では、生産者の皆さんに今年の作付意向の調査も行っております。様々な調査を行った上でしっかり、備蓄はいざというときの大切な備蓄でありますから、しっかりと買入れに向けて準備を進めさせていただきたいと思います。
