帝国データバンクが9月10日に公表した今年7月の「カレーライス物価」は、前年同月比+5円、前月比▲2円の1食349円となった。2か月連続で前年比上昇幅が1桁台にとどまり、前月比はさすがに過去10年で最大の値下がり幅よりは小さいものの下落基調が止まらない。「カレーライス物価」が350円を下回ったのは、昨年8月以来11かカ月ぶり。「数年間にわたって続いた『令和の米騒動』による米価高騰の影響は急速に薄れ、カレーライス物価を押し上げてきた〝カレーショック〟は収束局面に入りつつある」と分析している。

総じて「カレーライス物価」を強く押し上げてきた米価がピークの半値以下で流通するケースもみられるなど、一部具材の上昇幅を吸収する形で、「カレーライス物価」全体で下落圧力が強まった。
総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。7月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは8月の「カレーライス物価」を予想している。それによると「1食あたり平均346円前後で推移する見通し」とした。前月比▲3円とまたも下落、前年同月比では令和4年(2022)7月以来およそ4年ぶりに前年割れとなる。
「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。
ただ昨今の物価高騰から、例えばライス(米)をコシヒカリからブレンド米に変えるなど、節約志向が高まっている。また肉も、輸入牛肉だけでなく、割安な豚・鶏肉、ヴィーガン・健康志向の野菜カレーなど、メニュー・素材の多様化が進んでいる。これら多様化を反映した物価動向の要望が多いことから、帝国データバンクでは昨年11月から「カレーライス物価」の算定方法を改めた。今回の発表も、この改定後の算定方法に基づいている。
