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施策・政策

鈴木農相、備蓄米完売まで1年超を〝斜めから評価〟

 鈴木憲和農相は8月4日の閣議後定例会見で、放出した政府備蓄米が行き渡るまで時間がかかった点に対して、「需給や価格に全く影響がなかったとは考えていない」とする一方、「他方で、銘柄米、ブレンド米、随契備蓄米という異なる価格帯の米が店頭に並び、消費者の選択の幅が広がる結果となった」と評価した。
 政府備蓄米は昨年3月の入札米(江藤米)に始まり、5月からの随契米(小泉米)も含めて計59万tを放出。当初は昨年8月末までの完売をめざしていたが、9月以降も販売が続き、ようやく完売したのは今年7月になってからだった。

一問一答(8月18日、閣議後定例会見から抜粋)

 大臣 本日、私から1点、御報告がございます。
 農林水産物・食品の輸出実績についてであります。
 令和8年(2026)1月から6月までの上半期の輸出額につきましては、過去最高を記録した昨年同期と比べても、10.9%増の8,977億円となり、今期も過去最高を更新することができました。
 国・地域別では、アメリカ、香港などの主要輸出先国の全てが対前年同期比でプラスを記録しました。また、品目別でも、牛肉、りんご、米、緑茶など多くの品目が上半期実績で過去最高を更新しています。この結果は、日々輸出に携わる事業者の皆様の御尽力の賜物であるというふうに考えております。
 他方で、令和12年(2030)の輸出額目標5兆円の達成に向けましては、抜本的なペースアップが不可欠であります。このため、政府一丸となって、現地系商流への売込みの強化、輸出産地の育成や輸出事業者の裾野の拡大、輸入規制の撤廃に向けた協議の加速化など、関係省庁とも連携をし、取組を推進してまいります。輸出実績の詳細につきましては、この後、プレスリリースいたします。
 また、熊本地震における食料支援や、被災状況への対応につきましては、先ほど、省本部の場でも、私の方から申し上げさせていただきました。食料支援につきましては、特に、避難がだんだん長期化をしてくれば、それぞれのニーズというのも変わってきます。きめ細かく、しっかり最後まで被災者の皆さんに寄り添った対応ができるように、現地で対応させていただきます。
 また、農林水産関係の被害状況としましては、だいぶ細かい点も含めて分かってまいりまして、被害も積み上がってまいりました。特に、農地・農業用施設2,389か所、今時点で、判明できているものでこれだけありますので、まだまだ水田含めて、水が必要な状況もありますので、でき得る限り水の手配ができるように、我々としても、最大限、応急復旧、取組をさせていただきます。
 最後に、先週の会見で、幹部人事について発表させていただきましたが、改めて、今回、退職をされます渡邊事務次官、渡邉農林水産審議官、そして小坂林野庁長官、杉中輸出・国際局長を始め、我が国の農林水産業の発展に長い間、御尽力をされてきました皆様の御活躍に、心から敬意を表させていただきたいと思います。私自身の役所時代の先輩の皆さんでもありますので、この場をお借りして、感謝の気持ちをお伝えをさせていただきたいと思います。本当にお疲れ様でした。
 本日、私からは以上となります。

 記者 冒頭ありました日本産の農林水産物・食品の輸出について伺います。
 先ほど、おっしゃっていただいたとおり、今回の上半期の実績は過去最大とはなったものの、今回の伸びは10.9%ということで、前期の15%ほどというところからは、やや伸び悩んでいるというふうにも見えるかと思います。
 先ほどおっしゃっていた、5兆円目標というところに向けては、抜本的なペースアップというところもおっしゃっておられましたが、具体的に、この目標に近づけていくためにどういったことを取り組まれていきたいか、お考えをお聞かせください。

 大臣 農林水産物・食品の輸出額2030年5兆円の目標に向けては、残り5年で年率で24.1%の増加が必要であり、抜本的なペースアップが不可欠であります。
 このため、先ほども申し上げましたが、まずは日系のみならず、拡大余地の大きい現地系のスーパー、そしてレストランに食い込んでいくということ、そして2つ目としまして、現在の主要輸出先国・地域以外の東南アジアやイスラム圏などブルーオーシャン市場への売り込み強化などにより、輸出先国の多角化を図っていくということ、そして3点目は、現地から求められるロットや価格、また、旺盛な海外需要に対応できるように、輸出向けの供給力を強化をするということ、特に緑茶なんかの、世界では需要はあるけれども供給が追いつかないといった事態になっておりますので、そこに対する対応をしっかりとやること、そして4点目として、食品安全規制などの非関税障壁の撤廃・緩和などの協議の進展を図ること、これらに取り組む必要があるというふうに思っております。
 こうした方針に沿って、輸出に取り組む事業者と一緒に、政府一丸となって、輸出拡大に向けた施策の強化を図り、輸出額の増加に着実につなげてまいります。

(略)

 記者 米についてですが、昨年から放出していた政府備蓄米の事業者による販売や使用が7月で終わったところだと思います。
 2025年産(令和7年産)の需給や価格に与えた影響についてどのように見ていらっしゃるかということと、また、特に随意契約の分については、当初は、新米の価格に影響を与えないように8月末までに売り切るようにということを求めていたと思いますが、結果的に25年産と競合することになったことについて、どのように受け止めていらっしゃるか、お願いいたします。

 大臣 昨年3月から、主食用として売渡しを開始した計59万tの政府備蓄米につきましては、契約手続きに時間を要したことなどにより、結果として、スーパーなどにおいて、昨年8月末までに販売が完了せず、令和7年産米が出回り始めた9月以降も販売をされておりました。
 このことにより、民間在庫量などを通じた需給や、店頭での価格動向に対して、全く影響がなかったとは考えておりませんが、他方で、銘柄米、ブレンド米、随契備蓄米という異なる価格帯のお米が店頭に並び、消費者の選択の幅が広がる結果となったというふうに考えております。
 随意契約による28万tの政府備蓄米につきましては、小売事業者等を対象に、昨年5月下旬から売渡しを開始し、本年3月までに買受者への引渡しを完了したところであります。買い受けた小売事業者等からは、その後、本年7月中旬までに、全てを販売・使用した旨の報告がありました。
 販売や使用が長期化をした要因としては、まず、今般の政府備蓄米の売渡しにおいて、買受者の要件確認や契約手続、配送手配の個別対応などに非常に多くの時間を要したこと、そして、政府備蓄米の倉庫が、米の主産地である東北や北陸に多く配置をされており、消費地への移送に時間を要したこと、また、出庫前の品質確認、いわゆるメッシュチェックといいますが、これに多くの時間を要したという課題も明らかになりました。
 また、本年7月中旬まで販売が継続した理由について、小売事業者の皆様にも聞き取りを行いましたが、現下の需給状況で販売ペースが当初想定したよりも遅れてしまったとか、あとは、備蓄米と7年産米をブレンドして販売したことで、想定よりも時間を要したとの声も伺っております。
 こうした課題も踏まえて、今般の食糧法改正により、まずは民間備蓄制度を創設をしております。そして、売渡しの方法や、倉庫の地域偏在などを見直すべく、引き続き、政府備蓄米の保管・管理を委託している民間事業者とも意見交換を進めているところでありまして、今後、備蓄米の機動的な放出が可能になるよう、円滑な備蓄体制の構築に取り組んでまいります。

(略)

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