帝国データバンクが10月9日に公表した今年8月の「カレーライス物価」は、前月比▲1円の1食348円と、2か月連続で300円台半ばとなった。ただ、先月の予想値(346円)を2円上回ったことから、「低下ペースは想定より緩やかなものとなった」としている。

「今年前半に大きく進んだ米価の下落が強い押し下げ要因となった一方で、天候不順の影響を受けた野菜価格の高止まりなどが重荷となり、物価全体の下落幅を抑制した。米価高騰に端を発した『令和の米騒動』の影響は大きく後退したものの、依然として食材価格全般はコロナ禍前を上回る水準で推移している」。
総務省の小売物価統計は、毎月1回、全国都市別の公表が基本だが、その約1週間前に、東京都区部のみ先行して公表される。8月の小売物価統計(東京都区部のみ)はすでに公表されている(既報)ことから、帝国データバンクは9月の「カレーライス物価」を予想している。それによると「1食あたり平均342円前後で推移する見通し」とした。前月比▲6円とまたも下落、「これまで続いた値上げ傾向から一転して前年比低下に転じる見通し」だ。
「カレーライス物価」は、総務省の小売物価統計調査結果から、カレーの調理に必要な原材料や光熱費などの価格(全国平均)にまとめた「カレーライス1食あたりのトータルコスト」を示すもの。
ただ昨今の物価高騰から、例えばライス(米)をコシヒカリからブレンド米に変えるなど、節約志向が高まっている。また肉も、輸入牛肉だけでなく、割安な豚・鶏肉、ヴィーガン・健康志向の野菜カレーなど、メニュー・素材の多様化が進んでいる。これら多様化を反映した物価動向の要望が多いことから、帝国データバンクでは昨年11月から「カレーライス物価」の算定方法を改めた。今回の発表も、この改定後の算定方法に基づいている。
