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【米穀なう相場】令和8年産「うらめしい」順調生育

 全米工(全国米穀工業協同組合、東京都千代田区)が6月18日、都内で開いた東日本・情報交換会で、令和8年産米の生育が「今のところ順調」との報告が相次いだ。少なくとも「芳しくない」との声は一切なかった。ただし、豊作となりそうな状況を喜ばしく感じている声も皆無。未だ令和7年産米が捌ける見通しが立っておらず、8年産が安くなりそうな状況を不安視する声があがっている。

 全米工は、加工原料を中心とした米穀販売業者の全国団体で、月に1~2回、同業者同士で玉を融通しあう席上取引会に先立ち、「情報交換会」を開催している。同じ米穀販売業者(卸売業者)の全国団体である全米販(全国米穀販売事業共済協同組合、東京都中央区)に比べて、比較的小規模な業者が多く、集荷業や生産業と兼業、あるいは近しい業者が多い。


 茨城A あと2か月で令和8年産を迎える段になって在庫が重い。すくすく育つ稲がうらめしく見える。基本指針の上では6月末在庫が最大234万t。来年には最大300万tとの予測すらある。作付意向を見ても、加工用米や飼料用米は上がりづらそうだ。ジャブジャブ下での集荷競争は避けがたい。特定米穀の仕入れ元をどこに求めるか課題。秋口以降なら中米の活躍する場面もありえそうだ。

 北海道 天候よく、令和8年産の生育は問題ない。

 宮城 令和8年産の生育は非常に良く、今のところ順調だ。あと2か月で新米時期を迎えるにあたり、特定米穀の価格はメーカーの皆さんは口を揃えて「着値3ケタ(㎏100円未満の意)はない」と言う。この2年、外国産米に奪われた地位を取り戻すには、確かに値段以外に魅力的な材料がなさそう。

 山形 令和8年産の生育は順調すぎるほど順調。なにもなければ豊作だろう。特定米穀は安くなるだろうから、農家には加工用米を無理に作る必要はないと言っている。令和8年産を「買ってもいいが」という準大手の商社からは、「最短で来年3月末、概ね8月末までの引取で、それまで保管倉庫を確保できるなら」との条件を突きつけられた。

 茨城B 令和8年産の生育は順調。このままいくと普通作か豊作。(取引先の)米屋からは丸米を「買いたくない」と言われた。60kg「20,000円は出せない」とも。ということは(集荷にあたって、安くなるであろう)概算金の水準で買って、追加払い相場次第にならざるを得ない。どういうわけか秋田の加工用米が最も高い。逆に千葉が安いそうだ。

 茨城C ここ数年、未検で売ってきた農家が検査に応じてくれるようになった。しかし今年じゃないだろう。去年か一昨年に(検査米で)出してくれれば…。

 茨城D 聞いた話だから、どこまで本当か分からないが、令和8年産の酒屋向け加工用米が全農ベースで(60kg)19,000円だとか。「そんなの買えるか」という水準。民間ベースだと17,000~18,000円というから、そもそも作付が減っているから、民間ベースを基本に、不足分はスポットうるちで調達するしかないか。

 新潟A 令和8年産の生育、今のところ順調。皆さん心配は(取引先が)新米を買ってくれるのかどうか。これだけ余ると心配。ここにきて(令和7年産の)浮遊玉が出てきて、(値段が)上がるどころか下がっている。これほどまで先が読めないのは久しぶりだ。加工用米ももち米も、秋田が強気だ。秋田おばこ農協からkg160円で打診があった。買えるわけないが、地元では買っている業者がいるそうだ。世の中には元気な人がいるのだなと反省している。

 新潟B 令和8年産の生育はすこぶる順調。最低でも平年並みは穫とれそう。特定米穀は日々、値下げ要求かキャンセルの話ばかり。加工用米ももち米も、ある程度はヒモづけ(販売契約)できそうだが、うるちが苦しい。これから出てくるカントリー玉は、相当遅れている。摺っても行き先、置場がない。出て来るとしても8月9月までズレ込むのではないか。

 石川 適度な雨と高温で(令和8年産の)生育は順調。農家訪問の時期だが、多少は(概算金が安くなるのを)覚悟してそう。(令和7年産スポット相場は)B銘柄で(60kg)17,000円台、コシヒカリで19,000円台。特定米穀を買う人はいなくもない。ただし17,000~18,000円だと返事が遅くなるので、下をくぐった値段でないと。欲を張るとハマらない。今年は需要者の容貌を容れざるを得ない。

 兵庫 ようやく晩生の田植が終わったところなので、生育を云々する時期ではない。

 福岡 令和8年産は田植がほぼ終わったところ。生育はまだこれからだが、一頃の水不足がだいぶ回復したので、順調にいくのではないか。ただ暖冬の影響か、カメムシが多い。どれくらい被害が広がるか心配だ。

 滋賀 5月前半で令和8年産の田植は終わった。今年は天候が悪いという話を聞かないので順調だ。しかし、いっぱい穫れても困る。

 熊本 倉庫会社から、令和8年産を「どれくらい集めるの?」と訊かれた。農業倉庫も麦が入っているので隙間がないそうだ。これまで「うるち(主食用米)より加工用米がいい」と推奨してきたものの、ここまで値段が下がってくると、加工用米を高く設定した場合、逆転現象も起こり得る。

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