全米工(全国米穀工業協同組合、東京都千代田区)は4月16日、都内で開いた東日本情報交換会の席上、中東情勢の悪化に伴い米穀販売業者に対する「特段の配慮」を求めた「要請」の事実を明らかにした。去る4月3日、他の米穀流通4団体との連名で、農林水産省に対して要請していたもの。そのためか、この日の情報交換会では、中東情勢の悪化に伴う包装資材の供給不足や値上げを懸念する声が相次いだ。
全米工は、加工原料を中心とした米穀販売業者の全国団体で、月に1~2回、同業者同士で玉を融通しあう席上取引会に先立ち、「情報交換会」を開催している。同じ米穀販売業者(卸売業者)の全国団体である全米販(全国米穀販売事業共済協同組合、東京都中央区)に比べて、比較的小規模な業者が多く、集荷業や生産業と兼業、あるいは近しい業者が多い。
令和8年4月3日
農林水産大臣 鈴木憲和 殿
一般財団法人日本米穀商連合会
東京都米穀小売商業組合
全国米穀工業協同組合
一般社団法人日本精米工業会
全国米穀販売事業共済協同組合
中東情勢悪化に伴い米穀販売事業者が被る影響について(要請)
平素は、米穀販売事業者の事業運営に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
私共、米穀販売事業者は、日頃より、国民の主食であるコメを通年安定的に供給するために尽力しているところです。
しかしながら、中東情勢の悪化に伴い、既に、ナフサ等の調達に影響が出ており、ポリエチレンを原料とするコメ袋、ストレッチフィルム等(以下「石油製品」という。)については、仕入先から価格改定や出荷制限の通知が届いているところです。
また、石油については、迅速な備蓄の放出による対応を行っていただいているものの、今後の石油、ガス、電気等のエネルギー及び石油製品(以下「石油等のエネルギーなど」という。)の調達環境に不確実性が高まっているところです。米穀販売事業者では、精米時及び輸送時に相当量の石油等エネルギーを必要としており、それらの調達が滞るなどの緊急事態が発生した場合、供給の抑制による精米工場の稼働時間の制限や、最悪の場合は稼働停止により、事業が継続できなくなる事態を危惧しているところです。
このことは、令和6年の端境期に、消費者が店舗でおコメを購入できなかった際の比ではない相当な混乱が生じることは言うまでもありません。
つきましては、下記のとおり要望を致しますので、格別のご配慮をお願い致します。
記
- 今後の石油等のエネルギーなどの供給にあたっては、引き続き、国の最大限の対策を講じていただきますようお願いします。
- その上で、仮に、さらなる事態の悪化に伴い、石油等のエネルギーなどの緊急時配分等の事態に立ち至った場合においては、コメは、国民生活の維持に不可大であるため、米穀販売事業者に対する優先的な配分をお願いします。
- また、米穀販売事業者又はそこに働く従業員について、社会インフラとしての事業の継続が行われるようにするため、優先的な取り扱いを受けられるエッセンシャルワーカーとして指定していただきますようお願いします。
以上
秋田 例年この時期おわっているはずの丸米(の販売)が全く終わっていない。去年と180度ちがう状況をひしひしと感じている。政府備蓄米の(買入)入札もあったので、来週以降、少しでも前に進むのではと、明るい話題を期待したい。(予定)価格は(60㎏)20,000円のボーダーを割るか割らないかといったところか。
令和8年産は、何しろ値段が高すぎるものだから、主食にばかり引っ張られて、加工用米や酒のかけ米が不足気味。少しでも作付が増えてくれれば。
山形 令和8年産は、例年より1週間ほど早く田起こしが始まっている。政府備蓄米の(買入)入札は、21,000円強で不落だった事例があるため、20,000円を切るのか切らないのかが焦点。もち米は、14,000~17,000円でメーカーから提案を受けているが、受けていいかどうか悩んでいる。
農水省の統計に出てくる民間在庫とは別に、他業種の在庫が多いという話を結構きいている。ボリュームは不明だが、全国的にも無視できないほど抱えている可能性があるのではないか。
茨城A 令和8年産は10日ほど前から移植(田植)が始まっていて、今週から来週末にかけて8割がた終わるのではないか。4月のうちにだいたい終わり、大規模農家が5月の連休までかけて終わらせるスケジュール感だ。
今いちばんの問題は石油の高騰だ。物流のための燃料費も去ることながら、米袋が制限されている。在庫がないとか、値上げになるとか言われている。当座はしのげるが、(中東情勢が)早く終息してくれないと大変だ。
茨城B 石油、特に包装代の話は、今はまだいいが、これが新米の収穫時期まで引っ張られることにでもなれば、全体需給に影響しかねないので心配している。
新潟A うちの近隣はちょうど田植準備で忙しい時期。丸米(の販売)は至って静かで、話題にもならない。そろそろ加工用米の値段の話が出てくる時期だが、気配すらない。
新潟B 昨日、新潟で最も早い「葉月みのり」の田植が柏崎で始まった。早いだけで例年、青(未熟粒)が多くて(農産物検査)2等にしかならない品種ではあるが。
石川 白米が売れていない。単品銘柄で5㎏2,980円といった商材が少しずつ出始めてきたが、すぐに売れなくなる。何をどうやっても売れてくれない。したがって在庫がいっこうに減らない。資材の話もあって、この後の先安が心配。
兵庫 全農県本部からだけでなく、今年は県内単協からも「買ってくれ」という依頼が来る。値段さえあえば買えないこともないが、未だに話にならない水準。やはり端境期にかけて在庫を粛々と消化していくことに専念したい。
岡山 PP袋や紙袋だけでなく、フレコンも値上がりしている。それも1.5倍。ところがエンドユーザーからは値上げを求められる。無理だと断ると、どこからともなく「その値段で入れさせて(納入させて)いただきます」という業者が現れる。やりにくいことこの上ない。値崩れ時期がもうすぐそこまで来ている。もう少し冷静になっていただかないと。商流が乱れる一方だ。
福岡 2月から3月にかけて、全農県本部の枠外で単協から独自に安値で「どうですか?」といった打診を受けた。一部はつきあったが、本体枠をどう消化するかにかかりきり。いずれ(在庫の)評価損を覚悟しなければならない。九州は優先枠が少ないので、政府備蓄米買入入札の影響を受けにくい。
熊本 前年と同量の加工用米という打診を受けたが、それ以前から減っているので。
