農林水産省は6月9日、スーパーなどでの米の販売価格を、5月26日(月)~6月1日(日)の1週間で、前週比▲37円の5㎏4,223円と発表した。初の続落にあたり、4月28日~5月4日(4,214円)並み水準まで戻した。前年同月比では+2,087円で、この上げ幅も12週間ぶりに2,100円台を割り込んだ。
一方、5/26~6/1の販売数量は前年同週比▲6.9%。8週間ぶりに続落した。随意契約による政府備蓄米が出回り始めるのはこの翌週のため、買い控えたか。

いわゆる「令和の米騒動」を契機に、農水省が量販店などのPOSデータ(Point of Sales=販売時点情報)に基づき算出、毎週公表しているもの。まさしく「米騒動」の頃(昨年8月中下旬)こそ前年を大きく上回っていたが、新米の出回り本格化とともに急落。以降は細かな〝乱高下〟を繰り返しながら、一度も〝水面下〟(前年比マイナス)から浮上していなかった。プラスとなったのは、5か月ぶりの1/20~1/26週と、5週ぶりの2/24~3/2週の2回だけだったが、5週ぶりの3/31~4/6週以降は、プラスが7週連続していた。
農水省が算出基礎としているPOSデータは㈱KSP-SPが提供しているもので、対象は比較的地方の中堅スーパーが主体。イオンやIYといった大手量販店チェーンはPOSデータを自前で吸収し、公表しない。
