いわゆる「令和の米騒動」の原因の一端となった米不足が、福島産米の風評被害にはプラスに働いた模様だ。農林水産省が3月13日に公表した令和7年度(2025)「福島県産農産物等流通実態調査」結果によるもの。それによると福島産米の生産量が、原発事故以降過去最高を記録した。
もちろん総体の生産量が少なかったからこそ受けた〝一時的な恩恵〟に過ぎない。ただ風評被害に伴い増加傾向にあった主食用米以外の割合が、平成7年産では平成25年産と同程度まで減少している。この点、多少なりとも風評被害がおさまりつつある兆しと言える可能性もある。
今回の調査結果のうち、流通業者へのヒアリング結果として、以下の通り課題と方向性をまとめている。
《課題》・業務用利用メインになっている状況下においては、外食等の機会に消費者から「福島県産」であることを認知してもらい、おいしさや品質の高さを理解してもらうことが重要である。
・震災により大幅に減少した量販店等での県産米の取扱の回復が必要である。
《今後の方向性》・福島県産米の価格ポジションを高めるためには、流通関係者や消費者から選ばれる産地になる必要がある。
・品質の安定性を強みとしながら、県オリジナル品種や他産地と差別化できる高品質な米など、福島県産米の強みを生かした生産・販売の取組が必要である。
福島産米が原発事故以降過去最高の生産量
調査統計

